PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

犬に牛の蹄を与えると歯垢除去に効果的?

 

ドッグフード同様、売り場に並ぶさまざまな犬用のおもちゃやおやつ…。ボーロのような一口サイズのものや、ジャーキータイプ、ロープ、お人形、おもちゃの中におやつを入れる知育玩具、歯みがき効果を期待できるタイプ、柔らかいものから硬いものまでいろいろあります。

 

 

今回は「牛の蹄」についてのお話

その中でも今回は「牛の蹄」についてのお話しです。一度与えると夢中になり喜んでくれたという話を聞き、我が家の愛犬にも…と使われている飼い主さんも少なくはありません。牛の蹄は非常に硬く、ガシガシ齧っても長持ち、ストレス解消、歯垢除去効果もあって、なんだか一石二鳥で良さそうな気配がします。
長くお留守番をしてもらうときにも便利そうですよね。しかし…ちょっと待ってください。いくらストレス解消もでき、歯磨き効果も期待できるからといって、そんなに硬いものをかじっても犬の歯は大丈夫なのでしょうか?

 

 

犬の歯は人間よりも弱い

犬は硬いものでも、その尖った歯でガリガリかじるイメージがありますが、実は犬の場合、噛む力が強くても歯そのものは人間より脆いのです。犬の歯は人間よりもデリケートにできて、歯の表面を保護しているエナメル質の厚さは人間の5分の1程しかありません。その為、頻繁に硬いものを噛んでいるとエナメル質がすり減り、歯が脆くなり折れたり欠けてしまったりするのです。

 

また、歯の形から物を噛んだときに、人間の場合は上下に圧力がかかるのに対し、犬の場合は、横方向へと圧力がかかるので、この力の加わり方も歯が折れやすい原因となっています。

 

 

犬に硬いものは良くない?

以前は、硬いものを噛ませることは歯や顎の健康に良いと考えられてきました。しかし、昨今では硬いものを習慣的に噛むことで、少しずつ目に見えない亀裂が歯にできてしまい、気付けば折れていた、欠けていたというトラブルも知られるようになってきました。

 

歯が欠けたり割れたりすると、犬の場合は人間のように診察台に横になり部分麻酔で治療、というわけにはいきません。治療や手術のときにじっとはしていられず動いてしまうので、必然的に全身麻酔をすることになります。全身麻酔は犬の身体にとって負担となり大きなリスクになります。

 

歯を保護するエナメル質は、一度割れてしまうと元に戻ることがありません。エナメル質が破損してしまうと歯がどんどん磨耗したり、折れたりしてしまいます。さらに、歯髄への感染、歯周病への発展へとつながっていきます。

 

また、歯髄が露出すると、強い痛みがある場合がほとんどですが、犬は「歯が痛いんです」と訴えることはできないので、ドッグフードを食べなくなってから、初めて飼い主さんが気付くというケースも少なくありません。少しの欠け程度なら、全身麻酔を使うほどの処置をしない場合もありますが、そうなるとそこに歯垢が付きやすくなり、歯槽膿漏へ発展してしまう可能性もあります。

 

 

牛

牛の蹄の事故多発

獣医師の話によると、最近、牛の蹄が原因で動物病院に来るケースは、かなりの割合で増えつつあるそうです。1つは牛の蹄により歯が欠けたために来院するケースです。もちろん、牛の蹄を齧っている全ての犬の歯が欠けたり折れたりしているわけではありませんが。。。

 

また、牛の蹄が原因で動物病院に来るケースは歯のトラブルだけではありません。そのまま飲み込んでしまい、開腹手術を行う場合もあるそうです。そのような原因から牛の蹄がペットショップやホームセンターの犬用おやつのコーナーから見かけることが少なくなってきています。

 

 

硬いものは絶対にダメなの?

愛犬のオーラルケアとしてある程度の硬さのおやつを与えることは、咀嚼(そしゃく)をする回数が増えることで唾液がよく出て、唾液による歯周病予防に一定の効果があります。ものを噛むことによって、歯垢がそぎ落とされたり、唾液の分泌が増え、その抗菌効果によって炎症を抑えることができるのは事実です。

 

しかし、具体的な「ある程度硬さ」とは、どの様なものでしょう? 獣医師の話ではハサミで切れる程度なら大丈夫、人が噛んでみて、歯型が残る程度の硬さなら大丈夫であるとのことです。そのような話からも、やはり牛の蹄は「硬すぎ」ということになります。

 

 

歯垢除去効果のあるおやつ

定期的な歯みがきの他に、食事の後に歯磨きの代りに硬いおやつを与えることは悪いことではありませんが、特に小型犬は歯が小さいので折れやすく、注意が必要です。愛犬に良かれと思い与えた「おもちゃ」や「おやつ」が、時として全身麻酔をしなくてはならないような事態を招いてしまうこともあります。そんなことにならないよう、愛犬の犬種、大きさによって選んでいきましょう。

 

例えば、馬などのアキレスジャーキーは歯垢の付着予防効果が期待できます。ガムタイプの七面鳥のすじ肉などは、馬アキレスジャーキーに比べると薄く硬くないため小型犬やシニア犬の歯垢付着予防に向いています。
いずれの場合も、硬いおやつ等を与える場合には、誤飲事故を防ぐため、必ず目の届く範囲で与えること、時間は1日に10分~20分位の範囲内にしましょう。

 

 

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