PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

痴呆症で食欲増大、ドッグフードを与える量はどうすればいい?

 

さっきご飯を食べたばかりなのに「ご飯はまだ?」と催促されるのよ…、人間社会でもよく耳にする痴呆症(認知症)の症状のひとつです。これは痴呆症になった犬にも同じことが起こります。痴呆症になると、記憶力の低下、時間の感覚の低下、満腹感の異状によって、単にお腹が減ったというよりも、さっき食べたことを忘れてしまい「まだご飯食べてないよ、ご飯ください」と催促するのです。

 

痴呆症になると、とにかくご飯を欲しがり、パクパクとドッグフードをたくさん食べても下痢もしないし太らない…という症状があります。さっきドッグフードをあげたばかりなのに、鳴いて催促し続ける…、そんな風に飼い主さんを困らせることもしばしばあります。

 

鳴き続けては近所迷惑だし…太らないから食べたいだけあげればいいか…残り少ない愛犬の時間だから、食べたいように食べさせればいいか…このような考えを抱いてしまう飼い主さんも少なくはありません。しかし、催促の度にドッグフードを与えていては、愛犬の健康に良くないので、「一日に与えるドッグフードの量は増やさない」ということをポイントに、どのように与えていけばよいか考えていきましょう。

 

 

回数を増やす

催促しても食事をもらえないとなると、犬自身もストレスが溜まってしまいますし、飼い主さんも鳴き続ける愛犬に対して疲れてしまい、つい叱ってしまったり、愛情が見えなくなってしまったり、お互いに良いことがありません。あらかじめ催促されることを予測して、1日分のドッグフード量を小分けにして準備をし、回数を増やして与えるようにしましょう。

 

 

かさ増しをする

小分けにする…ということで回数は増えましたが、1回に与える量は少なくなっているので、すぐに食べ終わってしまいます。そうでなくても満足感が鈍くなってしまった痴呆症の愛犬は、その欲求が満たされず「まだ満足してません。もっとご飯をください」とすぐに鳴き始めてしまうことでしょう。
そこで、ドッグフードの一部をカロリーの少ない野菜やササミなどのトッピングにかえて、かさ増しをします。

・緑黄色野菜

緑黄色野菜には、βカロチンが豊富に含まれていて、これには抗酸化作用があります。認知障害や老化現象と酸化ストレスの関係はまだ完全には解明されていませんが、抗酸化作用のある物質を投与することが進行を遅らせる効果があると言われています。

 

・淡色野菜

キャベツなどの淡色野菜は、食物繊維が豊富で整腸効果が期待できます。

 

・根菜類

根菜類も食物繊維が豊富で、一般的には体を温める作用があるとされています。痴呆症の犬は体温調節機能も衰えてくるので、愛犬に優しい食材といえます。

 

犬に与えてもよい食べ物について~野菜・果物~ はこちら

 

 

 

シニア犬

時間をかけて食べさせる

かさ増し以外にも、時間をかけて食べさせる方法があります。知育おもちゃを利用したり、遊びを取り入れながら食事の時間を長くします。

・ボールを入れる

フードを入れる食器の中に、ドッグフードとゴルフボール大くらいの清潔なボールを数個一緒に入れて、ドッグフードを探しながら食べてもらいます。この時、ボールはある程度の大きさと強度があることが重要です。誤って飲み込んでしまわないよう大型犬にはテニスボールくらいの大きさでも良いでしょう。

 

・知育玩具

おもちゃの中にドッグフードを入れ、転がしたり倒したりする事で、中のドッグフードが少しずつでてくるというものがあります。形や出てくる条件等さまざまなものがあるので、いろいろ試してみて愛犬に合った知育玩具を見つけましょう。また、数種類用意することで、愛犬の脳の刺激にもなり一石二鳥です。

 

・一緒に遊びながら

飼い主さんの時間に余裕があり、愛犬ができる状態であれば、一緒に遊びながらゲーム感覚で時間をかけて食事をする方法です。

 

2個の紙コップを用意し、一方にだけドッグフードを入れておき、入っているほうを鼻で触れたり、手で倒したり、くわえたりしたら当たり!で、ドッグフードが食べられるゲームです。紙コップでなくとも、飼い主さんの手の中に入れる方法でも良いでしょう。片方の手にドッグフードを入れて、両手をグーにした状態で愛犬の前に出し、ドッグフードが入っているほうを選べば、手を広げてドッグフードを与えます。

 

このゲームの場合は、無理強いはしないようにします。当てられないからといって、いつまでもドッグフードを与えないということはせずに、あくまでもコミュニケーションを取りながら、時間をかけて食事をする、ということが目的です。
元気に動けるようであれば、一粒ずつ投げてキャッチをしてもらうという遊びもあります。この場合は、軽く投げる程度であまり高く投げたりしないよう注意しましょう。

 

 

愛犬が痴呆症になると、今までとは違う愛犬の行動にとまどう飼い主さんもたくさんいます。理想は「一日に与えるドッグフードの量は増やさない」ことですが、前述のようなさまざまな工夫をしても解決せず、鳴き続けて困るような場合は、無理をせず、獣医師に相談したり、老犬ケア専門の施設に相談してみましょう。

 

 

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