PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

シニア犬の食事で気を付けたい3つのポイント

 

犬の食欲には、季節や気候による波があります。食欲の秋といわれるように、秋から冬にかけての寒い時期には、脂肪を蓄えるために食欲が増す一方、暑さの厳しい夏場には、夏バテなども重なって、食欲がなくなってしまう犬もいます。

 

また、年齢によっても犬の食欲は変化します。成長が著しい子犬の時期には、特に食欲旺盛で、また、1歳から6歳頃のいわゆる「成犬期」にも、おおむね変わらず食べることに対し、意欲満々です。

 

しかし、犬も年齢を重ねるにつれて、徐々に消化機能や代謝量が低下し、それに伴って、徐々に食欲も落ちていきます。特に、7歳を過ぎ「シニア期」と呼ばれる時期に差し掛かると、その傾向は顕著に出始めます。

 

 

愛犬の食欲がなくなった時の対処法

では、ある時期を境に愛犬の食欲がなくなった場合、どうすればよいのでしょうか。まず、大切なのは、犬と人間とでは『流れる時間の感覚が違う』ということを、頭においておきましょう。

 

一般的に、犬は一年で人間でいう7歳分の年を取るといわれます。7歳というと、人間で言えば小学校に入ったばかりの年齢ですが、犬の場合、7歳は、もうシニア犬とよばれる年齢にさしかかります。犬は人間の7倍の速度で歳をとっていきます。

 

そのような認識を持たないまま、愛犬と接していると、食欲の衰えが年齢によるものだとは気が付かずに、一時的な食欲不振だと勘違いしてしまう可能性があります。

 

「食べたくないのなら無理はさせず、犬の自主性に任せよう。」

飼い主さんから愛犬への優しさのようですが、犬の食欲に任せて食事の量や回数を減らしてしまうのは、注意が必要です。犬が自ら体調管理に必要な栄養を摂ることができればいいのですが、なかなかそうはいきません。犬の気分に任せた結果、栄養失調や脱水症状を引き起こしてしまうこともあります。

 

そのため、シニア期に差し掛かった犬の食事に関しては、ともに暮らす家族がこれまで以上に、積極的にサポートしていくことが望まれます。

 

 

シニア期の食事で気をつけたいこと

食事に気を配るというと、食べ盛りの成長期や成犬期を想像しがちですが、シニア期の食事も、若い犬に対するのとは、また違った気配りが必要です。

 

代謝の低下などにより、今までと同じ食事をとるだけで、肥満になることも起こり始めます。シニア期には「少量でいかに必要な栄養素を満たした食事を提供するか」ということを、意識しましょう。

 

もし、今まで食べていたドッグフードを、あまり食べたがらなくなったという場合、歯が弱っていたり、胃腸での消化吸収機能が衰えていたり…といった原因が考えられます。いずれにしても今までのドッグフードの与え方が、合わなくなってきているサインかも知れません。

 

仮に、それまで食べていたドッグフードがいくら栄養価の高い優れたものであっても、体調に合わず、決められた分量を食べ、消化吸収できなければ食事として十分とはいえません。

 

もし、好物だったはずのドッグフードを残すようなことが続くなら、それは成犬用からシニア犬用の食事に切り替えたり、与え方を工夫してあげましょう。

 

 

特に気をつけたい3つのポイント

シニアと呼ばれる年齢に差し掛かったばかりの7歳前後の犬は、毛艶もよく、見た目にもまだまだ若く、はつらつとしています。そのため、普段生活を共にする家族であっても、老化の始まりになかなか気づかないことも多く、意識していないと、胃腸の機能低下や代謝量の変化を見落としがちです。

 

病気も事前の予防が欠かせないように、食事への配慮も、できれば目に見えた衰えが感じられる前に、少しずつ始めておきましょう。シニア犬の食事を考える上で、特に心にとめておきたい3つのポイントについて見ていきたいと思います。

 

1.低脂肪・低カロリーを心がける

加齢によりシニア犬の代謝量は若いころよりも確実に低下しています。そのため、それまでと変わらない食事量であっても、消費カロリーを摂取カロリーが上回ってしまい肥満になる可能性が高くなります。そのため、愛犬に与えるドッグフードも、油分を控え、カロリーの低いものを意識的に選びましょう。

 

2.タンパク質は量よりも質

シニア犬にとっても、タンパク質は重要な栄養素です。むしろ、シニア期には若いころよりタンパク質を必要としていることが、最近の研究で分かってきました。また、タンパク質が不足すると、日常生活を支えるための筋肉量が低下し、そのまま放っておくと、最悪の場合、歩けなくなってしまうというケースも考えられます。

 

肥満対策として、シニア犬用のカロリーを抑えたドッグフードなども活用しながら、ヘルシーで、かつ高タンパクなドッグフードを選択することが大切です。

 

 

3.食事の与え方にも工夫を

犬の食事の好き嫌いを決める要素として「におい、舌触り、食感(歯ごたえ)」の3つがあります。食欲が落ち、若いころに比べて、食べることが億劫になりやすいシニア期には、食事に対する意欲を高めるために、意識的に嗜好性(食べ物の持つ風味やおいしさ)を高める工夫が重要になってきます。

 

簡単にできる嗜好性を高める方法として次のようなものがあります。

・温める

温めることで、食品の持つ風味が引き立ち、犬の嗅覚を刺激し、食欲増進につながる効果があります。また、温かい食べ物は、そうでないものに比べ消化もよく、消化機能が低下しがちなシニア犬の胃腸への負担を軽減することにもなります。

 

・水分量を増やす

「温める」こととも関連しますが、お肉のゆで汁などをドッグフードにかけてあげるのも、お勧めの方法です。これにより大好きなお肉の風味がドッグフードにプラスされ、嗜好性が高まるとともに、水分補給にもつながります。さらに、お湯をかけることでフドッグード自体もやわらかくなり、歯や胃腸が弱りがちなシニア犬の食事への負担を軽減することができます。

 

また、主食となるドッグフードも、ドライフードに加えて、水分量の多いウェットタイプのものを補助的に利用してもよいでしょう。一般的にウェットタイプのものはドライタイプのものよりも嗜好性が高いとされ、食欲が低下している時の補助食品として重宝します。

 

 

食事の際は「一緒にお水」を習慣に

「人体の7割は水である」といわれるように、水分は、生物が生きていくうえで欠かせない要素です。犬の体も半分以上が水分でできていますが、それにも関わらず、犬は年齢を重ねると、水分の摂取量が低下する傾向にあります。

 

その主な原因としては、若い頃に比べ、喉の渇きに対する感覚が鈍くなることがあげられます。また、老化にともない腎機能が低下し、尿をろ過する機能が低下する結果、脱水症状なども引き起こしやすいとされています。

 

さらに、犬も高齢に差し掛かると寝たきりの状態になる場合があり、そうなると自ら水場へ行って水を飲むことが出来ないなど、行動の面からも制約が生じることになります。

 

以上のことを踏まえ、シニア期に入った頃から、食事の際は、水分補給を意識的に行うようにしましょう。食事中、常に水の入った容器をそばに置くことはもちろん、積極的に犬に対し、水を飲むように声掛けしてあげてください。ポイントは『食事の時は水も一緒に飲むもの』と犬に意識付けさせることです。

 

 

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