PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
もし、愛犬のそんな様子が気になりだしたら、それは涙やけの兆候が出始めたサインかもしれません。
涙やけは、またの名を流涙症(りゅうるいしょう)といい、涙によって、目のまわりの被毛が茶色く焼けた色になることをいいます。涙が大量に分泌されることにより、その成分によって目の周りの毛が赤茶色に変色してしまいます。
これは、特に小型犬、中でもチワワのように目が大きな種類や、フレンチブルドッグのように鼻が短い(低い)短頭種とよばれる犬種に多く見られる症状です。また、毛色の薄い犬の場合には、症状がより顕著に見て取れます。
涙やけは、さまざまな原因によって引き起こされます。その原因の1つとして、栄養不足が考えられます。特に、犬の健康維持に欠かせない栄養素である、タンパク質が不足することで引き起こされやすいといわれています。
「ドッグフードだけ与えておけば栄養的には十分」
私たちは、ついそんな風に考えてしまいがちですが、涙やけの原因の一つとして考えられてるのが、実は、そのドッグフードだということをご存知でしょうか。
安価なドッグフードの中には、パッケージで「栄養満点!」などと強調しておきながら、実際には栄養的に価値の低い食材を使っているものもあります。そのようなドッグフードを継続的に与え続けているうちに、慢性的な栄養不足状態となり、その結果、涙やけの症状がみられるようになります。
涙やけは、涙が過剰分泌されることにより起こりますが、その原因の一つとして、アレルギー体質が関係しているともいわれています。
アレルギーの症状には、花粉など、季節や特定の場所によって症状が引き起こされるもののほか、普段食べている食品が原因となる食物アレルギーなどがあり、家庭で飼われている犬たちにとって、食物アレルギーの主な原因となるのが、普段口にしているドッグフードやおやつです。
一部の商品では、嗜好性を高める目的で香料や添加物などが使われるケースが多く、その中には、アレルギーの原因として危険性が指摘される成分が含まれるおそれもあります。
特に、体重10キロ未満の小型犬を飼われている方は注意が必要です。
小柄な犬ほど、私たち人間からすればわずかな量の添加物にも敏感に反応を示します。そのため、食事の選び方には、より慎重にならなくてはなりません。
また、涙やけは、体内にたまった老廃物が原因で引き起こされる場合もあります。その老廃物が蓄積される原因となるのが、食事の際に消化しきれなかったタンパク質や添加物などです。
あれ?さっきタンパク質が大事って言わなかったっけ?
当然、そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。そこで、キーワードとなるのが″消化吸収率″です。
一説によると、犬の食事は消化吸収率が80%以上であることが望ましいとされています。
そして、新鮮で良質な食材を使ったものほど消化吸収率も高く、また、その一方で、同じタンパク質でも、低品質な食材ほど吸収率は低くなります。つまり、犬に欠かせないタンパク質も、場合によっては健康を損なう原因にもなるということです。
さらに、低価格帯のドッグフードの中には、栄養価の低い粗悪な穀類や油脂、食品添加物などが使われているものもあり、それらの成分の多くが消化に不向きだとされています。
そこで気になるのが、消化されずに体内に残ったタンパク質や油分、そして添加物の行方です。
もし、消化されなかったとしても、便として体の外に排出されればそれほど問題はありません。しかし、困ったことに、これらの物質は長く体内に蓄積され、時として、涙の通り道である鼻涙管(びるいかん)を詰まらせてしまう原因にもなります。
本来、涙は涙腺から涙管を通り鼻へと抜けていくものですが、その涙管が詰まると、涙が上手く通り抜けることが出来ません。その結果、行き場を失った涙が表皮へあふれ出てしまい、アルカリ性の涙は被毛などを脱色してしまいます。
ドッグフードの中には、研究により涙やけ改善に特化した商品もみられます。ただし、まだまだ研究途上の分野であり、その有効性は未知数といわざるをえません。
事実、利用者の声を聞くと、その効果には個体差があるようで、症状が改善したという報告もあれば、逆に症状が悪化したケースもあるといいます。
新鮮な食材を使ったものが涙やけ対策に効果的ということで、手作りのドッグフードを推奨する意見もあります。もちろん、人間でも食べることが出来るレベルの食材を使い、栄養のバランスもしっかり考えた食事を毎食提供できれば、それは理想的といえるでしょう。また、手作りのものは、一般的に、ドライフードと比べ食品に含まれる水分量が多く消化吸収率が高いとされています。
ただし、毎食手作りで、しかも市販のドッグフードなみに栄養のバランスのとれた食事を作り続けるというのは大変です。
そこで、「品質」と「食事作りの手間の解消」という観点からおすすめなのが、ヒューマングレードの食材を使った高品質なドッグフードです。さらに、その中でも無添加のドッグフードを選べば、涙やけ解消に、より効果が期待できるでしょう。
無添加のドッグフードに変えても涙やけの症状が改善しない場合、特定の食材に対してアレルギーをもっている可能性があります。また、水分摂取量が少なく水分不足であったり、ストレスからも涙やけが起こることがあります。
環境や食生活のような後天的な原因によるケースによる涙やけと、生まれつきアレルギーをもっているなど、先天的・遺伝的な要因による場合もあります。
もし、症状がひどい場合には、ご自身で判断せずに、まずは獣医師さんに原因を特定してもらうことも大切です。涙やけの理由が分かれば、治療や食生活の改善など、その後の対策もより効果的なものとなるでしょう。
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