PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

人よりも太りやすい!? 犬の肥満とリスク

 

近年、適正体重をオーバーした肥満の犬が増えているといわれています。私たち人間の場合にも、食べ過ぎや運動不足などの生活習慣によって、肥満は一種の国民病のようになりつつあります。人間と生活を共にする犬の間でも、ドッグフードやおやつの与え過ぎにより、肥満は今や無視できない問題となっています。

 

 

犬は太りやすい動物って本当?

一般的に犬は人よりも太りやすいとも言われていますが、一口に犬と言っても犬種や体格、年齢などによって基礎代謝や運動量、一日に必要なカロリーなども異なるため、どんな犬でも一概に太りやすいと言い切ることは出来ません。ただ、人間と同様に犬の肥満も摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで起こります。簡単に言えば、食べて運動しなければ太ってしまいます。

 

 

犬は栄養バランスを自分で管理していた!?

ペットの栄養学について研究を行っているイギリスのウォルサム研究所とオーストラリアのシドニー大学、そして、ニュージーランドのマッセー大学の研究者らは、犬の食性について共同研究を行い、その結果を発表しました。

 

研究者らは、パピヨン、ミニチュア・シュナウザー、コッカー・スパニエル、ラブラドール・レトリーバー、セントバーナードの5犬種の成犬に対して、タンパク質・脂肪・炭水化物の含有比率が異なるドライフードとウェットフードを与え、犬が自らどのようなフードを選択し、どの程度の量を摂取するのかを比較しました。

 

その結果、犬は餌に含まれる栄養バランスを自ら管理していることが示されました。栄養素の内訳は、1日の摂取カロリーの約63%を脂肪から、30%をタンパク質から、7%の炭水化物から摂取しているという結果となったそうです。またそのうち何頭かの犬は、大量の餌を与えられると、その犬が必要とする摂取カロリーの2倍以上の量を食べたそうです。

 

この結果を受けて、研究者たちは犬が脂肪分の高い餌を選び、機会があれば大量に摂取しようとするのは、祖先とされるオオカミの食性を反映したものではないかとの意見を述べています。つまり、いつ餌にありつけるか不確かな自然界で生き抜くために身につけた、「食べられるときに食べておく」という食習慣が、犬にも引き継がれているのではないかというのです。犬は一日に必要とするエネルギーを摂取しても、そこで満足せずに餌を食べ続ける習性があるということになります。

 

オオカミのように、何日も餌にありつけないことが珍しくない環境下では、そのような習性は生き抜くために欠かせないものだったのでしょう。しかし、毎日決まった時間に食事をもらえる飼い犬の場合、この習性は、放っておくと、カロリーの摂りすぎにつながります。

 

愛犬の肥満予防のためには、このような人と犬の食性の違いを理解し、毎日のドッグフードの量を飼い主がきちんとコントロールすることが大切です。

意外と大切な愛犬の肥満度チェック 記事はこちら

 

 

犬の肥満のリスク

肥満が引き起こす様々なリスク

肥満は万病のもとと言われる通り、犬の場合も慢性的な肥満状態を放置しておくことは、それだけでさまざまな健康リスクを抱えることにつながります。

 

・関節や筋肉への負担のリスク

まず、体重が増加することで、それを支える関節や筋肉、じん帯などへの負担が大きくなります。その結果、ちょっとしたことで捻挫をしたり、関節を痛める可能性が高まります。

 

・心臓など循環器系のリスク

体重が増えるということは常に重い荷物を背負って生活しているようなものです。そのため、筋肉へと血液を送り出す心臓への負担も大きくなり、心臓病などを発症するリスクも高まります。

 

・糖尿病のリスク

過剰な食事で体内に内臓脂肪がたまると、その内臓脂肪によりインスリンの働きが阻害され、血糖値が下がりにくくなります。その結果として標準体形に比べ、より糖尿病を発症するリスクが高まります。

 

・免疫力の低下によるリスク

肥満は抵抗力や免疫力の低下の原因になるともいわれ、各種皮膚病やガンなど、あらゆる病気をより悪化させてしまう恐れがあります。

 

 

肥満を予防するために

肥満は健康への様々なリスクを引き起こします。そのため、まずは太らない工夫によって肥満を予防することが大切です。そして、すでに肥満状態にある場合には、ダイエットによって早期に解消することが望まれます。

 

ドッグフードを食べ終えてもすぐにおねだりする愛犬の姿を見ると まだ食べたいのかな? と思ってしまいますが、要求に従い与え続けると、肥満街道まっしぐらになってしまいます。そうならないように、きちんと毎日のドッグフードの量を決めておき、おねだりされても応じない。愛犬の健康のため、時には心を鬼にすることも必要です。

犬のダイエット、ドッグフードを食べながら上手な食事制限の方法 記事はこちら

 

 

 

散歩をしているブルドッグ

適度な運動も肥満予防に効果的

ドッグフードやおやつなどの食事の量に気を付けるとともに、適度な運動もまた肥満予防に効果を発揮します。散歩が好きなら毎日出掛けることを習慣化するとよいでしょう。散歩があまり好きではない犬の場合、無理に長い距離を歩かせるのは、逆にストレスになってしまいます。部屋の中で行う遊びも、この「適度な運動」に含まれますので部屋の中で飼い主さんが一緒になって遊んであげると、犬にとっても満足度の高い運動ができて、ストレス解消にもつながります。運動の強度も大切ですが、まずは、続けることが大切です。

 

 

良質なドッグフードを選ぶ

ダイエットや太りにくい食事という観点からドッグフードを選ぶならば、素材にこだわった良質なドッグフードを選ぶことをおすすめします。

 

例えば、安価なドッグフードに使われている原料などを見ると、タダ同然で手に入る廃棄食材を再利用していたり、かさ増しのために栄養的にほとんど価値のない材料が使われていることも珍しくありません。単にお腹を満たすためならそれでいいかもしれませんが、それでは、ファストフードやスナック菓子でお腹を満たしているようなもの。そのような食事を続けていると、どうしても栄養的に偏りが出てしまいます。

 

特にダイエット期間中は、普段より食事の量を減らすこともあるので、食事の量を抑えなければならないときほど、ドッグフードの質にこだわりましょう。高タンパク低脂肪のものを選べば、筋肉質で質基礎代謝の高い太りにくい体質づくりに効果が期待できますし、犬の健康を維持する上で必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。

 

 

おわりに

かつて、オオカミたちは、餌を求めて荒野をさまよい、一度餌にありつくと、次に、またいつ食べられるかわからないことから一度に体重の5分の1もの量を食べたともいわれています。そのような「食いだめ」によって食事にありつけない厳しい絶食期間を乗り切っていました。

 

食いだめの習慣は、それほど色濃くはないものの、現代の犬たちにも引き継がれているといわれています。生き延びるために必要だったこの習慣も、飽食の時代にはうまく機能していません。

 

愛犬に必要な食事の量を知り、毎回適切な量の食事を与えることが、肥満の予防には欠かせません。そして、食事のケアに加えて、適度な運動の習慣をつくることでより一層の効果が期待できます。

 

 

 

 

 

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