PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
犬の歯は鋏状咬合(はさみじょうこうごう)と呼ばれ、上の歯の内側に下の歯がかるく接触し、ハサミのような状態になります。肉を切り裂きやすい先の尖ったかたちになっています。
・切歯(せっし)
前歯にあたる歯。食べ物を噛み切るときに使います。また毛づくろいをするときにも使います。
・犬歯(けんし)
犬の歯の中で特に発達している歯。一番長く尖っています。獲物を捕らえたときに、致命傷を与える役目をします。
・前臼歯(ぜんきゅうし)
奥歯の前にある歯。食べ物をハサミのように引きちぎることができます。
・後臼歯(こうきゅうし)
犬の奥歯。獲物を逃さないよう、しっかりと咥えたり、食べ物を噛み砕くときに使います。
乳歯は生後3週間目くらいから生え始め、生後2ヶ月頃には生え揃います。その後、4ヶ月~8ヶ月までに乳歯が抜け永久歯に生えかわります。
・子犬の乳歯の本数は28本
上顎14本・・・切歯(6)犬歯(2)前臼歯(6)後臼歯(0)
下顎14本・・・切歯(6)犬歯(2)前臼歯(6)後臼歯(0)
・成犬の永久歯の本数は42本
上顎20本・・・切歯(6)犬歯(2)前臼歯(8)後臼歯(4)
下顎22本・・・切歯(6)犬歯(2)前臼歯(8)後臼歯(6)
乳歯も永久歯も同じ順番で生えてきます。
下顎の切歯 →上顎の切歯 →下顎の前臼歯と後臼歯 →上顎の前臼歯と後臼歯 →下顎の犬歯 →上顎の犬歯
犬は虫歯になりにくく、歯周病になりやすい口内環境にあります。犬の口の中はアルカリ性のため、虫歯菌が繁殖しにくいのですが、歯垢が石灰化して歯石になり、歯周病になってしまいます。3歳以上の犬で85%以上もが歯周病を患っているといわれています。愛犬も歯のケアが大切です。
また愛犬の歯磨きをおやつでサポートすることが出来ますし、歯磨きのサポートとしてドッグフードの硬さや粒サイズで歯垢の付着予防効果になるドッグフードもあります。
歯が折れた、割れた、欠けた状態を破折、歯がすり減った状態を咬耗といいます。実は、犬の歯は人間よりもデリケートにできています。歯の表面を保護しているエナメル質の厚さは人間の5分の1程しかありません。その為、頻繁に硬いものを噛んでいるとエナメル質がすり減り、歯が脆くなり折れたり欠けてしまったりします。
・歯の形かたち
人間…すり鉢状咬合(すりばちじょうこうごう) 犬…鋏状咬合(はさみじょうこうごう)
・永久歯の本数
人間…32本 犬…42本
・口内環境
人間…弱酸性で虫歯になりやすい 犬…アルカリ性で虫歯になりにくいが、歯周病になりやすい
・歯を守るエナメル質
人間…1~3mm 犬…0.2~0.5mm(小型犬の場合)
人間だけでなく、犬も歯並びの良し悪しがあります。正常であれば、上下の歯がうまく噛み合わり、お互いを邪魔することはありませんが、生えてきた歯の位置が悪く、うまく噛み合わせができていない状態を不正咬合(ふせいこうごう)といいます。遺伝や、顎の長さ、乳歯遺残(にゅうしいざん)などが原因となります。不正咬合にはいくつか種類があります。
◆クロスバイト
上下の顎の骨は正常、しかし一部の歯並びが悪い状態をいいます。
◆オーバーバイト
下顎に対して上顎の方が長く、上顎から生えている歯が下の歯よりも前に出ている状態をいいます。いわゆる「出っ歯」です。ひどい場合は、下の歯が上蓋を傷つけて、穴を開けてしまったりします。
◆アンダーバイト
上顎に対して下顎の方が長く、下顎から生えている歯が上の歯よりも前に出ている状態をいいます。いわゆる「しゃくれ」です。ブルドッグ、フレンチブルドッグ、パグなどは「反対咬合(アンダーバイト)」と呼ばれ、上顎より下顎の方が出ていることが標準となります。犬種によりスタンダードは様々です。
◆ライバイト
左右非対称に歯が成長した状態をいいます。その為、顎が曲がって見えます。ライバイトの意味はゆがんだかみ合わせ、です。
◇乳歯遺残(にゅうしいざん)
小型犬によくみられます。乳歯から永久歯に生えかわる際に、永久歯が生えても乳歯がそのまま口の中に残っている状態です。特に小型犬に多く、乳犬歯に多く見られます。症状的にも口腔内の他の問題をも引き起こす可能性があるので注意が必要です。乳歯が永久歯に生え変わる時期にチェックしてあげましょう。