犬の肥満 秋太り対策にドッグフードの制限は必要？

 

 

いつもとドッグフードを食べる量も、散歩の時間も変わっていないのに、なぜか秋になると愛犬の体形が丸くなる気がする…太ってしまったのでは？　と感じる事はありませんか？

犬の肥満は万病の元ともいわれ、体重管理に熱心に取り組む飼い主さんが増える中で、この原因不明の体重増加への対処法を知っておきましょう。

 

 

秋に太るのは犬にとって、ごく自然な生理現象

夏バテで食欲が減退していたり、一日中横になって過ごすことの多かった愛犬達も、秋になり過ごしやすい気候になると、次第に元の活発さを取り戻すようになります。この時期、自然と食欲も回復し健康面の不安も解消されるでしょう。

愛犬の食欲に合わせてドッグフードを与える量を増やしてしまっては、肥満に繋がるので、食事量は適量での管理をきちんと続けましょう。

 

でも、ドッグフードの量も変えていない、おやつを与えてもいない、散歩の時間もこれまでと変化がないものの、次第に愛犬の体型が丸くなると感じる事があります。特に短毛種の場合、この変化が顕著に目立つでしょう。実際に被毛が冬毛になっただけでなく、体形が変化し、脂肪のたるみを感じるほどに変化することがあります。

 

この変化は犬にとってごく自然な生理現象です。犬にとって秋という季節は、

・交配、出産、育児の季節

・これからくる冬に備え、防寒の為に脂肪を蓄える必要がある

・運動量が減り、新陳代謝が低下する時期

 

人間でも秋には食欲が増加したり、運動量が低下してしまうものですから犬にもこの現象が起きるのです。

 

数ある犬種の中でも日本犬や大型犬など、犬種本来の素質を強く受け継ぐ犬、屋外での生活に耐えられるほどの体型をもっている犬には、この変化がはっきりと現れます。

 

 

犬の避妊、去勢手術との関係も…

避妊手術を済ませるタイミングによっては、直近の秋に偽妊娠や想像妊娠という症状が現れる事もあります。もちろん、実際に妊娠にはつながらないのですが、妊娠に備え脂肪を蓄え、体形に変化が見られます。

 

この症状はあえて服薬したり、食事を減量するという方法を取らずに、そっとしておいてあげること、これまでと変わらない日常を続けてあげる事で自然と解消します。

中には、日を追うごとに母性が強くなり、小さなぬいぐるみを子犬代りにお世話することもありますが、無理に取り上げたりする事なくそっと見守ってあげましょう。

 

去勢手術を済ませた後に一時的に体重が増加し、肥満傾向になることもありますが、この症状は適量での食事、適度な運動を続けていくことで自然と元の体型に戻ります。無理な減量や運動量を急激に増やす必要はありません。

 

ただ秋は過ごしやすい気候という事もあり、オス犬はパワーがみなぎる季節でもあります。運動不足の解消、ストレス発散の為にドッグランなどを上手に活用してあげましょう。

 

 

飼い主自身に理由があることも…

愛犬の肥満に、飼い主の生活が関係することもあります。人間も秋になると食欲が増大する半面、運動量は低下してしまいます。リビングで過ごす時も、座ったままで過ごす時間が長くなりがちです。

共に暮らす愛犬も、この時期、つい運動不足になってしまうことがあります。

 

飼い主はさほど意識していないケースとして、散歩時の歩調があります。実は、春や夏に比べ、秋冬は散歩時の歩調がゆっくりになると言われています。

その為、一緒に散歩をしている愛犬も歩調がゆっくりになり、運動量が低下し、肥満に繋がってしまいがちです。

 

このような変化を解消するためには、秋にはこれまでより意識して速足で歩く、散歩時間を増やす、コースを変えるなどの工夫を取り入れてみるとよいでしょう。歩きなれた近所の景色も秋の景色を意識しながら歩くと、小さな発見がたくさんあり楽しい時間になります。

 

また、トッピングやおやつにと、つい食材にイモやかぼちゃなどが増えるのも、秋の特徴です。旬の食材ではありますが糖分が高いので与えすぎには注意が必要です。

この時期の魚も同様で、脂肪分の多い魚を与えるときには分量の調整が必要です。

 

 

無理なダイエットは不要

秋は犬が一年で一番たくさんの栄養を吸収し、体内に備蓄する季節です。この時期、体重の変化を気にかけ、ダイエット用フードに切り変えたり、過度な減量をさせる事は、逆に愛犬本来の体内機能を損ねてしまうことになり、危険です。

意外と大切な愛犬の肥満度チェック はこちら

 

秋には

・栄養価の高い食事（良質な動物性タンパク質が配合されているドッグフード）

・安全、安心な食事（保存料、着色料などの使用が無い無添加のドッグフード）

・長期で与え続ける事が出来る食事である事（価格、購入方法などに無理がなく、継続可能な事）

を基準にドッグフードを選んであげましょう。

 

ドッグフードは様々な製品が店頭に並び、信頼出来る製品を見つける事が難しいとも感じますが、

・無添加のドッグフードである事

・国産のドッグフードである事

・製造元が原材料の情報を公開している事

などを基準に考えると、愛犬の体調、体質にあったベストなドッグフードを見つける事が出来るでしょう。

 

愛犬が秋冬に蓄えた脂肪は、暖かい春が来て運動量が増加し始めると自然と解消され、元の体型に戻ります。

 

この季節に応じた体形の変化が毎年起こることは、愛犬がとても健康な状態にあるというサインでもあります。高齢になるとこのサイクルが緩慢になり、次第に年間を通じて変化が見られないようになるものです。

愛犬の生理現象を正しく理解し、無理な減量や間違った食事管理をしてしまう事の無いように、理解しておいてあげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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