PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
最近、ドッグフードの銘柄がますます増える傾向にあり、素材や栄養バランス、価格だけでなく、粒の形状にまで、メーカーごとの主張が見られます。余りに選択肢が多く、飼い主としては一体何を最優先にドッグフードを選べばいいのか、判断に迷う事でしょう。
ドッグフードの粒の形状を見てみると、一般的な球状のものの他にも、ドーナツ型や楕円形、薄く平たい形状や細長い円筒型もあります。
例えば、ドーナツ型の形状は、子犬やシニア用ドッグフードでよくみられる形状です。表面積を多くする事で、水分の吸収効率を高め、水でふやけやすいように、胃の中でスムーズに消化吸収が進むようにと考えられています。
また、ドーナツ型のドッグフードの場合、砕けやすいという事も特徴で、ふやかして食べる時期から、ドライのままで食べる事への移行が、スムーズに進むようにとも考えられています。一噛みで簡単に砕けるので、子犬でも食べやすいようになっています。
細長い円筒型のドッグフードの場合、噛まずに飲んでしまっても、喉に詰まりにくいように、また、歯の弱ったシニア犬でも食べやすいようにと、配慮がされています。
ドッグフードを選ぶとき、素材の品質が同じ程度であれば、次の選択基準は、粒の大きさで考えてみましょう。
例えば、フレンチブルドッグやパグ、ビーグルなどのように、食欲が旺盛で、食事はいつも勢いよく丸のみにしてしまう犬種の場合、ドッグフードは大きすぎず、やや小さめのサイズがおすすめです。決して、大きすぎる粒を選んではいけません。
飼い主としては、ドッグフードの粒を大粒にすることで、丸のみを辞め、しっかりと噛んで味わって欲しい、歯垢が付かないように噛みしめて欲しい、と願うところでしょう。しかし、これらの犬種や、食欲旺盛な性格の犬の場合、たとえ粒が大きくなっても、最初の数回はゆっくりと噛みながら食べるものの、そのうち徐々に、丸のみ食べに戻ってしまいます。
大粒のドッグフードを丸のみする事で、喉に詰まらせたり、嘔吐をしたり、消化吸収に負担がかかる事にもつながります。ですから、このような犬種の場合、やや小さめのドッグフードを選び、食べる時に喉につまらない事を、最優先に考えましょう。
一方で、チワワやヨークシャーテリア、プードルなどの、食が細くて困るという犬種を飼っている場合、少しでも食べやすいようにと小粒のドッグフードを選びがちです。
でも、この場合、食が細い原因は、ドッグフードの粒が大きいからではない場合がほとんどです。頻繁にドッグフードを、切り替えるので飽き性になっている、わがままになっている、ドッグフードを開封後、日数が経過してしまい風味が飛んでしまい、食欲が刺激されない、などがあげられます。
ですから、小粒のドッグフードにこだわる必要はありません。逆に、このような極小サイズと言われる犬種の中には、顎の発達が不完全な場合や、乳歯が抜けきらずに残ってしまっている場合なども多く見られ、加齢とともに、歯周病に悩まされる事も多いものです。
若く健康なうちは、やや大き目の粒のドッグフードを選び、しっかりと自分の歯で噛み砕く事を、習慣とさせた方がかえっていい結果に結び付きます。
決して、かみ砕きやすい形状のドッグフードや、半生タイプのドッグフードに頼ってしまってはいけません。一旦、柔らかい事が当たり前と理解してしまうと、今度は、硬いドライフードに戻す事が難しくなってしまうからです。砕けやすい、柔らかドッグフードはシニアになってから十分と覚えておきましょう。
このように、ドッグフードの粒は、小型犬だから小粒、食欲旺盛だから大粒、といった先入観を捨て、自分の愛犬の食欲や食事の仕方、スピードを見極めて選んであげましょう。
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