PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
子犬をお迎えするときに、必ず出てくる食事のお話し。大抵の場合「ドッグフードはふやかして与えてください」と言われます。
愛らしい姿に癒されながらも、ドッグフードをふやかすのは、ひと手間かかります。元気に動き回り、もう小さな歯も生えているのに何故ドッグフードをふやかさなくてはいけないのでしょうか?
歯が生えているとはいえ、まだまだ成長段階の子犬の身体。もちろん消化器官もまだ未発達です。そのため、食事にはドッグフードをふやかして与えるようにします。
日々どんどん成長していく子犬にとって、ドッグフードから栄養をしっかり摂取することがとても大切になってきます。ドッグフードを選ぶときは、総合栄養食で、無添加であったり、安心できる国産のドッグフードを選んであげましょう。
~消化を助ける~
ドッグフードはお湯でふやかすことで未発達な子犬の身体への負担を軽くし、消化を助けます。人間もお腹にやさしいもの、消化の負担にならないものを選ぶときに、お粥やおじやを食べるのと同様です。
消化しやすいので、ドッグフードの栄養も吸収しやすくなります。子犬期に必要な栄養分は体重比でみると、成犬の約2倍と言われています。栄養不足になると、犬のしっかりとした骨格、筋肉の形成が行えなくなってしまいます。
食欲が旺盛な子犬はさほど心配はありませんが、子犬によっては小食な子もいます。栄養をしっかり摂らせたい時期なのに困りますよね。そんなときにも、ふやかしたドッグフードは小食な子犬の興味をひいてくれます。
ドッグフードはふやかすことで香りがたち、食いつきがよくなると言われています。匂いにつられて食べてくれたら一安心です。
食欲旺盛で、一気に食べてしまおうとする子犬の場合は、ドッグフードをふやかして与えるとで、喉詰まりの事故予防にもつながります。基本的に、犬は丸のみをする習性があるので、喉に詰まりそうな場合は、自分で吐き出そうとしますが、完全に詰まってしまうと、吐きたくても吐けない状況になってしまいます。
特に身体が未発達な子犬の場合は、のど詰まりに注意が必要ですが、ふやかしたドッグフードですと喉詰まりをしにくく、事故予防になります。
とはいえ、子犬の食事中は目を離さず、見守ってあげるようにしましょう。
低血糖症は、血液中の糖分の濃度が著しく低下することにより、体がぐったりとしたり、痙攣を起こしたり、下半身に麻痺(立てなくなる)が見られるなどがあります。
食の細い子や小型の子犬が、低血糖症になりやすいと言われています。空腹時に起こりやすいので、お湯でふやかしたドッグフードの匂いで食をそそり、しっかりと食べてもらう、また、食欲旺盛な子でも1回に食べる量が少ない場合は、食事の回数を増やすなどの対策をとりましょう。
お湯でふやかしているので水分補給ができるという利点もあります。しかし、ふやかしたドッグフードに水分が含まれてはいますが、常にお水を飲めるように、お皿や給水器に新鮮なお水を用意することを忘れないようにしましょう。
・基本はドッグフードにお湯をかけてふやかします。食欲がない、栄養をもっと摂らせたいときなどは犬用のミルクを利用してふやかしても良いでしょう。
※温度は40度前後のお湯で! 熱湯を使うと熱に弱い栄養素ビタミンを破壊してしまいます。
・ふやかす時間はドッグフードの種類によりさまざまです。30分程度で出来上がるフードもあれば、1時間経ってもまだ芯が残っているというフードもあります。手でつぶして、ふやけているか確認してみると良いでしょう。
・ふやかす時の容器はタッパーを用意すると便利です。蓋をすることにより、少し蒸されて「ふっくら」とした仕上がりになります。感覚としては、適度に水分を含んだスポンジ…といったところでしょうか。
・子犬のお腹はデリケートです。水分を含みすぎても、逆に芯が残っていても、下痢をしてしまうことがあります。下痢が続くと脱水状態になってしまいますので、うんちの確認はしっかり行いましょう。
「ドッグフードをふやかす」作業は、少し面倒に感じるかもしれませんが、家族の一員となったまだまだ未発達の愛らしい子犬が、元気に育つよう、ライフステージに合った食事を与えていきましょう。
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