PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
愛犬の健康維持のためには、栄養のバランスがとれた毎日の食事が欠かせません。しかし、一口に「栄養のバランス」といっても、犬と人間とでは必要とする栄養素は必ずしもイコールではありません。まずは、犬に必要な栄養素とカロリーについて正しい知識を身につけることが大切になります。
現在では、動物病院を訪れる犬の4割が肥満であるとも言われています。肥満は人間と同じく、犬にとっても心臓疾患や糖尿病などの生活習慣病の主な要因のひとつです。肥満による病気を未然に防ぐためには日々の運動などと共に毎日の食事によるカロリーコントロールにも気を配る必要があります。
私たち人間の場合、健康を維持する上で、「炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル」の5大栄養素が特に重要とされています。この点は基本的に犬も同じです。しかし、人間と犬の場合、必要とする栄養素の「割合」に違いがあります。これは、人間は元来草食性の強い雑食であり、犬はもともと肉食性の動物であったということから、体内の消化メカニズムにも違いが生じたためだと考えられています。
このグラフからもわかるように、特に顕著なのが一日に必要とするたんぱく質の量です。もともと肉食傾向の強い犬は人間と比較すると4倍ものたんぱく質の量が必要とされています。また、同様に脂質についても人間と比較して、より多くを食事から摂取する必要があります。(ただし、脂肪の取りすぎは肥満の原因にもなるので注意が必要です)
その他にも人間と比較して、必要とする割合が高いものとしてミネラル分があります。特にカルシウムに関しては人間のおよそ24倍、リンはおよそ20倍の量を食事から摂取する必要があると言われています。ちなみに、カルシウムを多く含む食材として、代表的なのは牛乳やジャコなどの小魚、リンを多く含む食材としては牛肉や豚肉、鶏肉など肉類全般、レバーなどがあります。
愛犬が必要とする食事量がどれほどなのかを知るために、その犬が常温環境で安静にしている時の「安静時エネルギー要求量(RER)」と、ライフステージと活動に左右される「1日当りエネルギー要求量(DER)」の2種類のエネルギーの知識を用いて計算を行います。病気等の時はエネルギー要求量が大きく変動するので動物病院で獣医さんに相談しましょう。
この算出法をもとに必要な要求量を割り出し、与えている食事のカロリーを計算をするとよいでしょう。
ただし、それぞれの犬の活動量や犬種、成長期の犬か、シニア犬か、などによって必要な食事量は異なります。あくまで一日の食事量を知るおおよその目安ととらえていただければと思います。実際の必要量はそれぞれの愛犬の体調や様子を見ながら調整していくことが好ましいでしょう。
また、しっかり栄養バランスの整った、なるべくなら無添加のドッグフードを毎日の食事にとりいれることが望ましいです。