PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
小型犬から大型犬まで骨格の疾患で「股関節形成不全」があります。
これは遺伝などの先天的なものもありますが、成長期の肥満や過度な運動で発症する場合もあります。股関節形成不全になると、軽度の場合は殆ど見た目からの症状もなく痛みもありませんが、進行すると痛みをを伴い歩くことも出来なくなります。股関節形成不全にならないためにも、進行を早めないためにも、適切な運動量と良質な食事、良質なドッグフードを適切量摂取する事が大切です。
栄養不足はしっかりとした骨格の形成や筋肉の発達が出来なくなります。また、特に大型犬に多いのですが、骨格の形成にはカルシウムが良いと考え、与え過ぎて骨格の形成異常になることがあります。栄養不足は良くありませんが、栄養過多も良くありませんのでバランス良く摂取することが大切です。
成長期を過ぎた犬が食べ過ぎのために一時的に太っても、きちんとドッグフードなどの食事制限をすれば、比較的簡単に元の体重に戻すことが出来ます。しかし、成長期真っ只中の犬が食べ過ぎて肥満になると、成犬になってから減量させるのは非常に難しくなります。それは、犬も私たち人間と同じように小さいときに食べ過ぎ、カロリーを大量に摂取すると、脂肪細胞が大きくなります。この細胞は一定以上大きくなると、簡単に元に戻すことができません。一度大きくなった脂肪細胞は小さくならないので、子犬のときに脂肪細胞を大きくしない事が大切です。生活環境や犬種により運動量も違ってきますので、ドッグフードなどのパッケージに記載された給餌量を参考に、それぞれの生活環境に合わせたカロリー摂取が必要となります。
同時にドッグフードの原材料が良質であり、栄養素がバランスよく配合されていることも大切です。粗悪な原材料を使用したドッグフードでは、いくら必要カロリーを摂取していても、充分な栄養を摂取できないため、健康的な骨格形成は望めません。
過度な運動も原因となることがあります。関節に負担がかかるような長時間の運動や、物をひっぱる、ジャンプを何回もする等は良くありません。特に子犬期は自分のペースで遊び、自分のペースで休めるようにします。例えば、リードをつけての長距離の散歩は関節に負担をかけます。自分のペースで全速力で走るのとリードをつけて同じペースで一定時間走るのとでは雲泥の差があります。後者は子犬にとってソリを引いて歩くのと同じくらいの負担がかかっています。不要な負担をかけることにより好ましくない骨格形成を起こす場合がありますので注意が必要です。
股関節形成不全の犬は寒くなる冬場に症状が悪くなることがあります。冬場の対策として、犬のいる所を暖かい環境にしてあげると痛みをいくらか軽減させてくれます。湿気のある寒い冬の時期には、特に症状が悪くなる傾向があるので、寝床は柔らかい厚手のものを利用し、暖かくしてあげましょう。
愛犬に辛い思いを少しでもさせないように、股関節形成不全を未然に防ぐことのできるケースは、そうならないように食事の面、良質なドッグフード選びや運動面で注意をしてあげることが大切です。