PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
最近では、犬の寿命は年々記録が更新され、15歳以上の小型犬が急増しています。医療の発達と家族との快適な生活のおかげで体は健康なものの、食事に関しては何かとお悩みを抱えている事が多いようです。
高齢になり歯が弱ってしまった、歯周病が悪化してしまった、最近消化不良から下痢をしてしまうことがよくある・・・このようなお悩みを抱える飼い主さんは本当に多いものです。でも、缶詰は添加物が気になるし、手作り食は手間がかかりすぎる上に栄養バランスが心配という声も…。ドライのドッグフードを食べることが難しい場合、どうしたらいいのでしょう?
このような時にはドッグフードを使った簡単スムージーがおすすめです。まず、いつも食べなれているドライフードを水でふやかします。お湯でふやかした場合、短時間でふやけるのですが、ビタミンなどの栄養成分は高温で死滅してしまうので、あくまでもふやかしは「水」で行いましょう。
指で軽くつぶせるくらいの柔らかさまでふやけたら、そのままミキサーにかけさらに細かく砕きます。そこへ野菜や果物、ヨーグルトを混ぜ入れ簡単にスムージーの出来上がりです。
繊維質の多い野菜を入れる場合は先に軽く下茹でをしてから加えるとよいでしょう。また、食欲不振や体重減少が見られる場合には、少しでも食欲がでるように少量のはちみつを混ぜても効果的です。
日によって、加える野菜の種類を変えたり、ヨーグルトの量を調整したりする事で、風味が変わり食への関心が高まり、食欲が安定するでしょう。はちみつやヨーグルト以外にも、かつおぶし、きなこ、チーズなど風味の強い食材を少量加えてあげると喜びます。
犬は本来、肉食の動物ですが、人間と共に生活をする事で実際には「雑食」動物に近いと言われるようになってきています。でも、肉でも野菜でもなんでも食べてはいるとはいえ、なんでも消化できるという訳ではありません。シニアになってからドッグフードの銘柄を切り替えるという事は、今まで食べなれてきていない栄養素が胃腸に大きな負担をかける事になってしまいます。
中には、食べなれないタンパク質や添加物を食べる事で消化不良や嘔吐を起こしてしまうこともあるほどです。ですから、シニアになってからは、今まで食べなれてきた食べ物をいかに長く食べつづける事が出来るかが大切なのです。ですから、シニアになって慌ててドッグフードを探すのではなく、子犬の頃から良質のドッグフードを選び、食べさせてあげることが大切です。
ドライフードを食べる事が難しくなったからといって、缶詰や半生フードに切り替えるという事は、人間が高齢になったからといって白米の主食をハンバーガーなどへ切り替える事と同じ事です。でも、本当なら白米が食べにくい、消化しにくいのなら、白米のおかゆにする事が理想的です。
ですから、犬もドッグフードを硬いままで食べる事ができないのであれば、柔らかく食べやすい形に作り変えてあげたらいいという事なのです。
それは、犬の歯の治療には人間のような治療法がないからです。人間の場合、虫歯になったり、欠歯がある場合には本来の歯を残しつつ虫歯をカバーしたり、差し歯を入れたりと「噛む力」を残す治療を行います。しかし、犬の場合、虫歯や歯周病が悪化した場合には、すべて抜歯という治療法で対処します。ですから、高齢になる頃には歯が残り数本ということにもなりかねないのです。
残った歯を出来る限り健康に保つためには、「流動性」のある食事が効果的です。唾液や飲み水と共に胃の中へ流れてゆく事の出来る食事、歯の表面に付着しないで済む食事という事で水分の多いスムージースタイルがおすすめなのです。
また水分の多い食事は、新陳代謝をあげ、消化不良の解消にもつながります。薬剤を使用し消化不良を解消するのではなく、犬自らの力で体に負担を掛けずに体調を整えてあげたいものですね。
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