プレミアムドッグフードってなに？

 

近年、愛犬の健康への関心が高まりを見せる中、毎日の食事をできるだけ良質なものにしたいというニーズを受けて、一般のドッグフードよりも高品質なプレミアムドッグフードと呼ばれる商品が登場し注目を集めています。

 

 

プレミアムドッグフードの特徴と選ぶ際のポイント

プレミアムドッグフードの特徴としては、まず、一般的なドッグフードと比べ動物性タンパク質を多く含むなど栄養価が高いということがあげられます。また、プレミアムと名の付く商品には、「畜肉副産物」や「鶏肉副産物」などの危険な原料や、余分な添加物を使わないなど、犬の健康や食の安全性に配慮した商品が多いことも特徴の一つです。

 

ただし、ここでひとつ注意したい点があります。

 

プレミアムと呼ばれるドッグフードの多くが原料や製造法にこだわった高品質な商品である一方、中には、添加物や粗悪な加工品を使ったプレミアムとは名ばかりの商品が紛れ込んでいるケースがあるのです。

 

「プレミアム」の表示だけをみて商品を選んでいると、実は中身は全然プレミアムじゃなかったということにもなりかねません。そのため、商品を選ぶ際には、細部まで丁寧に確認する必要があります。

 

では、実際にドッグフードを選ぶ上で、どのような点に注意すればよいのでしょうか。良質なドッグフードを見極める上で、まずは以下のポイントをチェックするようにしましょう。

 

 

総合栄養食の表示があるか

まず、ドッグフードの品質を見極める上で、総合栄養食の表示を確認することが大切です。

 

総合栄養食とは、犬の健康のために必要とされる水以外の栄養素をすべて含んだドッグフードのことを指します。そして、「総合栄養食」と表示のあるものは、ペットフード公正取引協議会が定めた栄養基準をクリアし、給餌試験によって品質が確認されたものです。

 

いくら良い食材を使っていたとしても、栄養のバランスがとれていなければあまりよいドッグフードだとはいえません。とりわけ毎日の主食としての利用を考えるなら、まずもって外せない条件だと言えます。

 

 

原料の表記に分かりにくい部分がないか

安価なドッグフードでは、飼料用の栄養価の低い穀類や、ひどい場合には、殺処分された動物の死体などを原料として使用しているものがあります。プレミアムと名の付く商品にそのような粗悪な原料が使われる可能性は高くはないでしょうが、全くないとは言い切れません。

 

粗悪な原料は、原材料名として表記される際に、「肉副産物」や、「ミートミール」など、馴染みのない言葉でごまかされるケースがほとんどです。もし、ドッグフードの原材料名に見覚えのない言葉が並んでるようなら、その製品の品質を疑ってみた方がよいでしょう。

 

 

質の高い原材料を使っているか

原材料の質の低さを表記でごまかす粗悪品が目につく一方で、人でも食べることができるヒューマングレード品質の原材料を使って作られた高品質のドッグフードも登場してきています。

 

商品のホームページやパッケージに「ヒューマングレード」「人も食べることができる食材」との表記があったら、それは品質を保証するひとつの目安となります。また、よい材料を使って作られたドッグフードは、一般的なものと比べ原料の表記にごまかしがありません。

 

ドッグフードを手に取った際、原材料の表記欄に並んだ食品名の多くが馴染みのある食材ばかりであれば、その商品は高品質なドッグフードである可能性が高いと考えてよいでしょう。

 

 

商品価格が安すぎないか

家計のことを考えると、ドッグフードは高品質でしかも安いに越したことはありません。しかし、安すぎるドッグフードに高い品質を望むのは少し無理があります。

 

とりわけ犬の健康に欠かせない良質な動物性タンパク質を豊富に含んだ食材を使ったものとなると、やはりどうしてもそれなりの値段になります。具体的には、1㎏あたり1000円以上かどうかが品質を見極める上でひとつの目安だと言われています。

 

その根拠としては、人間が食べることのできる品質の肉類の中で最も安い価格帯のものが1グラムあたり1円とされていることがあげられます。高品質な商品に使われている肉類がこれより安くなることはまず考えられません。

 

 

愛犬の体調の変化はどうか

犬とドッグフードには相性があります。いくら評判の高いドッグフードであっても、必ずしもそれが愛犬にとって良いドッグフードであるとは限りません。よって、新しいドッグフードを与え始める際には、それにともなう体調の変化をよく観察するようにしてください。

 

具体的には、便の状態の変化や、体重の増減、毛並み毛艶の変化、「急に散歩に行きたがらなくなった」「歩き方がぎこちなくなる」など何らかの運動障害が出ていないかなどの点をその都度こまめにチェックするようにします。

 

 

ドッグフードは進化したけれど…

一昔前に比べると、ドッグフードは栄養面や安全性において大きな進歩を遂げてきました。日本でも、ドッグフードの流通が始まって間もない1970年代頃には、ドッグフードに関する法規制や安全基準が十分に整えられておらず、ドッグフードの原料として、人間用の食材の余りや飼料用の原料が使われることが一般的だったといいます。そして、それらの中には、残念ながら犬の健康にとって良くない食材も含まれていました。

 

それが、現在では、ドッグフードの安全性に関する法規制やメーカー側の自主規制も含め、以前とは比べ物にならないほどドッグフードの品質管理体制は整ってきています。添加物を最小限度にとどめた製品や、ヒューマングレードの食材を使ったドッグフードは、まさにトレンドの先端に位置する商品だと言えるでしょう。

 

 

愛犬の健康を考えるなら

ドッグフードには、様々な種類のものがあります。中には、低価格帯の商品も多くありますが、愛犬の健康を考えるなら、やはりプレミアム水準のドッグフードをおススメします。ここであえて「プレミアム」ではなく「プレミアム水準」としたのには理由があります。

 

それは、現在の日本のドッグフードの品質表示基準では、プレミアムドッグフードの明確な基準は設定されおらず、プレミアムかどうかの認定も各メーカーのさじ加減によって決められているという現状があるためです。

 

そして、残念なことに、中には、プレミアムとは名ばかりで、何食わぬ顔で粗悪な原料を使った商品も存在します。そのようなドッグフードを利用しないためにも「プレミアムだから安心」と油断せず、今回お伝えしたチェック項目などを参考に、商品の品質をひとつひとつ確認し、現在の愛犬の体調や年齢に合わせて最適なドッグフードを選んであげましょう。

 

 

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