PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

意外と知らない犬の歴史

 

犬の祖先はオオカミという説が有力

現在、犬の祖先と考えられている生物の中で有力なのがオオカミです。犬と人間とのかかわりの歴史は古く、一説には1万5千年以上前に東アジアでオオカミから犬へと分かれたのではないかとされています。

 

最近の研究データについて

そのもととなる研究が2002年に行われました。研究では、ユーラシアから集められた38匹のオオカミと、ヨーロッパ、アジア、アフリカおよびアラスカから集められた654匹の犬からそれぞれミトコンドリアDNAを採取し、調査したところ、少なくとも4系統のオオカミの血が、初期の犬に混じっていたことを突き止めました。さらに各地の犬の遺伝子型が分岐していった過程をたどり、約1万5千年前に東アジアでオオカミが家畜化され、ヨーロッパなどに広がった可能性が大きいことが判明したとしています。

 

起源となった地域に関しては諸説あり

犬がオオカミから分化していったと唱える説の中でも、それがどの地域のオオカミを起源とするのかに関しては諸説あるようです。東アジア起源説のほかにも、中東起源説やヨーロッパ起源説などが調査結果を元に発表されています。

 

 

 

群れになったオオカミ

犬と人間との関係

よく1人で行動する人のことを「一匹オオカミ」などと言ったりしますが、オオカミは本来群れで行動し、非常に社会性が高い動物として知られています。その高い社会性に着目した人たちが徐々にオオカミを家畜化し始め、さらに人間の好む性質を持つ個体を人為的選択・交配することで、現在へとつながる犬という動物の原型が成立していったと考えられています。また、一説によると、我々の祖先であるクロマニヨン人などの古代人たちは、犬を家畜化、生活パートナーとしたことで外敵の存在をいち早く察し、安心を得て飛躍的な知的進歩と繁殖力を手にしたもいわれています。

 

一方で、現在の人間と犬との深い結びつきを思うと、人間と犬の祖先との間には、当初から利害を超えた親しみや愛情のようなものがあったのかもしれません。日本でも、今から約1万6千年以上も前の縄文人の時代から、すでに犬を現在のペットのように飼う習慣があったといもいわれています。

 

他にもジャッカルから分化したのではないかという説も有力視されています。ですが、現在のところ犬の祖先を決定付けるような調査結果などは発見されておらず、今なお研究が続けられています。

 

犬の祖先と言われるジャッカル

 

犬の祖先たちの食生活

食生活に関しては犬の祖先として有力視されるオオカミは肉食で、主にシカ、イノシシ、野生のヤギなどの有蹄(ゆうてい)類、齧歯(げっし)類などの小動物を狩って食べます。狩りの名人のようなイメージのあるオオカミですが、実際の狩りの成功率は20パーセントに満たないとも言われています。そのため、シカなどの大型動物を捕まえることに成功した場合には、一度に体重の5分の1から4分の1もの肉を食い貯めすることで栄養を確保します。中でも内臓をこのんで真っ先に食していきます。内臓には一部消化された植物成分が含まれているため、それらもオオカミの大切な栄養源となっています。また、獲物の少ない時期などには、しばしば人間の生活圏まで降りてきて家畜や残飯を食べたりすることもあります。群捕食者であるオオカミは、たとえ空腹でも群内の社会的順位に従い獲物を分け合って食べるなど、ここでも優れた社会性をうかがわせます。

 

一方、ジャッカルは体長65~106cmとオオカミに比べて小柄であるため、大型の獲物を狙うことは滅多に無く、夜間に他の肉食獣の食べ残しを漁るほか、ウサギやネズミなど小型の獲物を狙うことが多いようです。基本的には肉食であり、普段はオオカミ同様数頭の群れで行動します。肉を好んで食べることの多いジャッカルですが、時にはサトウキビを食べるなど雑食の習性も併せ持つことから、雑食性の肉食獣に分類されています。

 

オオカミもジャッカルも肉のみならず果物やキノコなど植物も食べることが分かっています。 ここからわかるように、オオカミやジャッカルと近縁関係にある犬も、肉はもちろん、野菜も含めた食事をバランスよくとる必要があります。

犬は肉食?それとも雑食? ~犬本来の食性について~はこちら

 

 

 

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