PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
「明日からダイエットを始めよう」と、もし、あなたが決意したら、明日からの食事メニューをどのように変えるでしょうか?
「今まで脂っこい肉料理を食べ過ぎていたから、明日からはヘルシーな野菜中心の食事に変えてみよう」と、考えるかもしれません。
人間の食事のメニューとして考えると、一般的に、野菜中心の食事は肉メインの食事と比べて、ヘルシーでダイエット向きであると考えられています。
カロリーや脂肪分、糖質の高い食べ物にあふれた現代の日本において、家庭で一緒に暮らす犬たちもまた、さまざまな生活習慣病のリスクにさらされています。中でも、肥満は犬にとっても、深刻な社会問題になりつつあります。
犬の食事は、飼い主の食生活に影響を受けていると言われてます。愛犬には、ドッグフードを与えているのに、どうして飼い主の食生活が関係するの? と疑問に感じますが、ドッグフードやおやつを選ぶ時に、自然と飼い主さんの好みが出てしまうものです。
また、家族が食べているおやつをおねだりしてみたり、食事のおこぼれを貰ったりと、普段の生活を振り返ってみると、意外と何らかの形で、家族から食べ物を分けてもらっています。
食事を共にするのは、愛犬とのコミュニケーションという意味で悪いことではありません。ただ、人用の食品は、犬にとって、味が濃かったり、カロリーが高かったりするため、少しのつもりでも、愛犬にとっては、カロリーや塩分の摂りすぎになっていることがあるので、注意が必要です。
動物病院などで行っている定期健診で、愛犬が肥満と診断され、ダイエットが必要になったとき、散歩などで運動量を増やすことと共に、多くの飼い主さんが真っ先に思い浮かぶことは『食事の見直し』です。
このとき、人のダイエットで効果があるからと、犬の食事も肉類を控えて、ヘルシーな野菜中心のものにしようと考えてしまいます。そうなると、気になってくるのが、犬にとって野菜中心の食生活ってどうなんだろうということです。
結論からいうと、犬はベジタリアンには不向きです。なぜなら、犬は食事からより多くのタンパク質を必要とし、野菜だけの食事では、犬の健康の維持に必要な栄養素の1つ、タンパク質を十分に確保することが難しいためです。
一説には、犬は、体重比で人の4倍ものタンパク質を必要とするといいます。そのため、食事において大きな役割を果たしているのが、牛肉や鶏肉などの肉類です。もし、食事からお肉をとりのぞくのであれば、他の食材を利用して、効率よくタンパク質を補っていく必要があります。
犬が食べることのできる食材の中には、お肉の他にもタンパク質を豊富に含んだ食べ物が存在します。今回はその中から、特におすすめのものを3つご紹介いたします。
まず、最初に注目する食材は「豆腐」です。「畑の肉」とも呼ばれる大豆から作られる豆腐は、タンパク質が豊富でなおかつ低カロリーというまさにダイエット向きの食材です。また、豆腐同様、おからもおすすめです。
さまざまな種類のアミノ酸や、ビタミンK、カルシウム、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、セレン、クロム、リン、鉄など、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
これらの成分は、いずれも犬にとって重要な栄養素であり、もちろん、食べさせても問題ないものばかりです。他にも、豆腐には大豆由来のイソフラボンなど健康維持に効果を発揮する成分がバランスよく配合されています。
タンパク質が豊富な乳製品の代表と言えば牛乳ですが、犬にとっては、あまり消化に良くない食材として知られています。そのため、犬にヨーグルトを食べさせていいの? と思う飼い主さんも多いのですが、実は、牛乳を乳酸菌発酵させてつくられるヨーグルトは、同じ乳製品でありながら犬が食べても大丈夫な食材のひとつです。
ヨーグルトは発酵の過程で、犬が消化を苦手とする乳糖が分解されるためです。そして、牛乳同様にタンパク質が豊富で、なおかつビフィズス菌による整腸作用にも優れた機能性食品です。
チーズは、牛乳や、ヤギミルクを発酵させてつくられます。発酵作用によって、ヨーグルトと同様に「乳糖」が犬にとって消化吸収しやすい形に変化しているため、食べさせても問題ありません。
チーズには、タンパク質はもちろん、ビタミンA、B群やカルシウムなどの栄養素が豊富で、バランスよく配合されています。ただし、市販の人用のものでは塩分とリンの含有率が高い場合があるため注意が必要です。
愛犬に与える際には犬用のチーズを利用するか、「高タンパク・低脂肪・低カロリー」と3拍子揃ったカッテージチーズがおすすめです。愛犬のおやつや補助食品としても重宝します。
犬にも安心して与えられるおすすめ3食材をご紹介しましたが、やはり、犬は本来、肉食です。他の食材でタンパク質を摂取したからと、動物性のタンパク質を全く与えないとなると健康に良くありません。
犬のダイエット、ドッグフードを食べながら上手な食事制限の方法 記事はこちら
通常で与えるドッグフードの2~4割ほどをダイエット用の食事と置き換えて、与えましょう。また、食事の管理と合わせて十分な運動もあわせて行い、愛犬のストレスを溜めないように配慮してあげましょう。