PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
愛犬の健康を考える上で、良質なドッグフードを選ぶことはとても大切です。特に安価なドッグフードの中には、犬の健康にとって、良くない原材料を使って作られたものもあるため、注意が必要です。質の低いドッグフードの実体と、良質なドッグフードを選ぶ上での注意点についてお伝えします。
現在、高価な物から安価なものまで様々な種類のドッグフードが市場に流通しています。ホームセンターやペットショップなどで大量のドッグフードが売り場に並んでいるのを前に、いったいどれがいいのか迷われた経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中には、信じられないほどの安さで販売されているものも見られます。低価格を売りにしているドッグフードの中には、とても人間が口に出来ないような質の低い原材料を使って作られているもの(いわゆる粗悪品)も含まれているため注意が必要です。
安価なドッグフードの中には、生産コストを抑えつつ大量生産するために粗悪な原材料が使われているものがあります。中でも、特に問題視されているのが「4Dミート」と呼ばれる、死んだ動物の肉や廃棄処分された肉など、普段、私たちが絶対口にしないようなものを原材料として使用したものです。
Dead (死んだ動物の肉)
Dying (死にかけていた動物の肉)
Disabled (身体の一部に障害のある動物の肉)
Deseased (病気の動物の肉)
の頭文字をとったものです。例えば、死んだ動物の肉の中には、牛や豚、鶏などの一般的な家畜だけでなく、犬や猫の死体まで含まれるとされています。また、ひどいケースだと、鳥の肉だけでなく、羽や骨などもすべて一緒に砕き、「肉」としてドッグフードに混ぜ込む場合もあるそうで、そのようなドッグフードは、しばらく水につけておくと、肉以外の羽や骨の破片などが水に浮かんでくるという話も聞きます。このような、本来なら捨ててしまうべきものをドッグフードの原材料に使用することで、1キロ500円などの普通では考えられないような安価なドッグフードが作られているのです。
ホームセンターやペットショップなどで売られている比較的安価なドッグフードの場合、コストを抑えつつ大量に流通させるため、あるいは廃棄処分にかかるものを出来る限り少なくするなどの目的で、保存料や着色料をはじめ多くの食品添加物を使用しているケースが見られます。その原因のひとつと考えられるのが、現在のドッグフードに関しての食品添加物使用基準のゆるさです。私たち人間の場合、食品への使用を制限されている食品添加物はおよそ300種類にのぼるといわれています。一方で、ドッグフードに関しては使用を制限される食品添加物はおよそ10種類にとどまり、ほとんど無制限に食品添加物を使用してよいことになっています。食品添加物に含まれる成分には、犬の体内に取り入れられると、肝臓、腎臓、心臓などの内臓疾患を引き起こすおそれのあるものや、アレルギーの原因となるもの、そして、皮膚炎や膿皮症の原因となるものや、さらには発がん性が指摘されているものなど健康を害する可能性がある成分が多く含まれています。
ここまで、安価で粗悪なドッグフードに潜む危険性について見てきました。ここからは、質の低いドッグフードを選ばないためのドッグフードの見極め方について、いくつかポイントをお伝えしようと思います。
ドッグフードを選ぶ際には、まず成分表をチェックすることが大切です。もし、成分表示に「ミートミール」、「肉副産物」「家禽肉副産物」「家禽ミール」などの表示を見つけた場合、そのドッグフードは速やかに棚に戻し、選ばないようにしましょう。これらは、これまで説明してきたような人間であれば絶対に口にしない肉から作られる成分の総称です。この中には、安楽死させられたペットの死体や、動物園で病気にかかり死んだ動物、交通事故にあった犬や猫の死体のほか、肉だけでなく、例えば病気で死んだ動物の骨や、毛、爪、内臓、ひどい場合には、その内臓に残された糞尿までも含まれている場合もあります。考えるだけで恐ろしいですよね…。
ドッグフードの中には、とてもカラフルで、店頭に並んでいても一際目をひくものがあります。しかし、ドックフードはお菓子ではありません。犬にとって毎日の大切な食事です。愛犬の健康を考えるなら、いくら見栄えが良くても着色料で色づけされたドッグフードは選ばないことをおすすめします。一般的に、無添加・無着色など犬の健康を考えて作られたドッグフードの場合、色は茶色やこげ茶色のものがほとんどです。
賞味期限もドックフードの品質を見極める上での目安のひとつになります。例えば、無添加・無着色など、品質の良いドックフードは、保存料や着色料などをほとんど使用していないため、通常、賞味期限は長くても1年程度であることがほとんどです。なお、法律ではドッグフードの賞味期限の上限は3年以内とされていますが、この上限ぎりぎりに賞味期限を設定しているものは、保存料などの添加物が多く使われていることも考えられるため、あまりおすすめはできません。
ここまで、安価なドックフードのもつ危険性と良質なドッグフードを見極めるための注意点についてお伝えしてきました。もちろん、高価なドッグフードがすべていいものだとは言い切れません。ですが品質のよいドッグフードが1キロ500円で売られているというのもまたありえないことなのです。節約のつもりで、安価なドッグフードを与え続けた結果、犬が健康を害し、かえって病院代や薬代が高くついたという話もよく耳にします。そうなってしまっては、目も当てられません。そして、何よりも愛犬には毎日を健康で元気に過ごしてもらいたいというのが、犬を愛するすべての方の願いだと思います。愛犬の健康を守るためにも、あまりにも安価なものは危険性がないかどうか一度疑ってみるべきでしょう。そして、できるだけ余計なものが含まれていない、愛犬の健康のために本当に良い無添加のドッグフードを選んであげたいものです。