PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

くしゃみの症状がみられる主な犬の病気

 

たかが「くしゃみ」と侮るべからず

基本的に犬も人間もくしゃみの原因は同じで、カゼや花粉、アレルギーを原因としてくしゃみをします。ですが、頻繁にくしゃみをしていたら、犬の場合は思わぬ病気のサインになっていることもあるので決して侮れません。くしゃみを主な症状とする病気は、早期に適切な処置をすれば大事には至らないものがほとんどですが、中には命にかかわるような危険な病気も含まれているため頻繁にくしゃみをしているようなら注意が必要です。

犬のくしゃみが気になったら…記事はこちらから

 

今回は気になる「症状としてくしゃみがみられる犬の主な病気」についてご紹介します。

 

犬ジステンバーウィルス感染症

犬ジステンバーウィルス感染症は、犬ジステンバーウィルス(CDV)に感染することによって発症する感染症の一種です。CDVは古くは犬の祖先とも考えられている日本オオカミを絶滅させたウィルスとしても有名で、犬の感染症の中でもとりわけ危険度の高いものの一つに数えられています。ウィルスに感染すると、鼻水やくしゃみ、咳といった症状を伴います。

 

残念ながら、現在のところ犬ジステンバーウィルス自体に効くような有効な治療薬は開発されていません。しかし、対処法が全く無いわけではなく、予防としてワクチンの接種(とりわけ子犬期の適切な時期に数回行う)が有効です。また、この病気はワクチンによって効果的に予防できる反面、ワクチン未接種の1歳未満の子犬で感染するケース
が目立ちます。次いで、体力や免疫力の低下した高齢の犬で発症するリスクが高い病気だといえます。時に命にかかわることもある危険な病気ですので、疑わしい症状を確認した場合には、速やかに獣医師の診断を受けるようにしましょう。

 

フィラリア症(犬糸状虫症/いぬしじょうちゅうしょう)

フィラリア症は、フィラリア(犬氏状虫)と呼ばれる寄生虫の感染によって引きおこる病気です。寄生から期間が経過すると、咳(せき)やくしゃみがなどの症状が頻繁にみられるようになり、また呼吸が荒くなるなどの呼吸器系の症状が出始めます。さらに、足がむくんだり、お腹に水がたまってふるれる「腹水(ふくすい)」と呼ばれる症状もみられるようになり、治療が遅れると心臓病など命に関わる症状も現れる非常に危険な病気です。

 

ですが、過度に心配することはありません。一度感染すると命に関わることもあるフィラリア症ですが、予防薬を投与することでほぼ確実に防ぐことができます。予防薬も様々あり、ドッグフード犬用のおやつの様に犬が喜んで食べるように工夫されているタイプのものもあります。

 

犬用フィラリア症感染予防薬

フィラリア症は蚊によって媒介されるフィラリアが犬に感染することで起こりますが、予防薬は、フィラリアの幼虫が血管に到達する前に死滅させるもので、フィラリアが心臓に寄生するのを未然に防ぐはたらきをします。そのため、一般的な予防期間は、5月~11月の間に毎月1回ずつなど、蚊の発生する季節に限り、冬場などは必要ないとされていますが、地域によっては異なることもあるため、獣医師のアドバイスをもとに適切な予防を行いましょう。

 

ケンネルコフ(伝染症気管支炎)

ケンネルコフは、ウィルスや細菌により発症する感染症の一種です。その症状は、くしゃみの他に、せきや発熱などカゼと似た症状が現れるのが特徴です。この病気は、不衛生な生活環境に置かれた場合や、加齢や他の病気による免疫力の低下などが原因となって発症します。また、気温が低下し、空気も乾燥する季節になると発症しやすいため、秋から冬にかけては特に注意する必要があります。

 

この病気は、初期症状であれば、対処療法や抗生物質の投与で大事には至らず治癒するケースがほとんどですが適切な対処をせずに症状が重篤化すると、肺炎を併発することもあるため決して油断はできません。

 

他にも考えられる犬の病気…

くしゃみの原因としては蓄膿症(ちくのうりょう)や犬伝染性肝炎(いぬでんせんしょうかんえん)などの病気も考えられます。ただのくしゃみと油断せずに、気になった場合には、一度獣医師の診断を受けておくことをおすすめします。

 

 

 

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