PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ
暑い季節の夏場バテ、病通病後の食欲不振、シニア期の食欲低迷と何かと食事には悩みが付き物です。特に、家族に迎え入れて日の浅い子犬の食欲不振はとても心配で、留守番をさせる事も不安で仕方ない事でしょう。
ドッグフードを用意しても、口をつけない、臭いもかがないとなると、飼い主としては、次にどう対処したらいいものかと迷うものです。実は、子犬の出入りが多いペットショップの販売員達は、ほぼ毎日この問題と向き合っています。
それは、子犬の最大の課題である「離乳期」です。今まで母犬や兄弟と共に食事をしていたものの、ある日突然知らない場所で一人きりになるのですから、その精神面での負担は想像以上で、小型犬、大型犬という区分も関係なくすべての子犬が食欲不振に陥ってしまいます。
とにかく健康の為に「食べてくれる物」を探すのです。この方法は、ペットショップの店員が試行錯誤し見つける手法ですから、なかなか飼育関連の専門書には記載されない事でしょう。
食欲がないと悩んだ時に、とても簡単で効果抜群の方法は、市販のひき肉やささみをさっと茹で、ドッグフードにトッピングする方法です。もし、下痢などの症状がなく、胃腸の調子がいい場合には、ひき肉は生のままトッピングしてもいいでしょう。トッピングする際には、冷蔵庫に入れた冷たい状態のままでなく、常温に置いたものが尚良しです。
なぜ、市販の肉を活用するかというと「無添加」だからです。食欲不振になっている場合、ありがちな方法として市販の缶詰をトッピングしたり、缶詰だけを大量の器に盛り与える場合があります。
ですが、缶詰に含まれる添加物の臭いは特有で、逆に食欲を減退させてしまいます。人間でも、食欲不振で空腹な状態の時に、目の前に添加物の多いジャンクフードを置かれた場合、食欲が減退します。食欲がない時こそ、素材そのものの風味でさっぱりとした食事が最適なのです。
市販の無糖ヨーグルトもよくペットショップで用いられる食材です。ふやかしたドッグフードの上にそのままかけたり、ドライのドッグードに混ぜ与えてもいいでしょう。無糖ヨーグルトの場合、肥満になる心配をすることもないので、ドッグフードの表面を覆うくらいの分量で与えても大丈夫です
夏バテなどで一時的に食欲がない場合、ドッグフードの好き嫌いで困っている場合にもおすすめです。基本となるドッグフードを切り替えずに、ヘルシーな食材を活用して、風味づけをしてあげましょう。ただし、シニア犬の場合、消化吸収機能が低下している事でかえって胃腸に不調をきたしてしまう場合もあるので、様子を見ながら活用しましょう。
チワワにヨーキー、ポメラニアンと小型犬の中でも特段気まぐれで、食事に手がかかる事でしょう。ささみやひき肉、ヨーグルトもあっという間に飽きてしまい、気が付けば断食状態ということも少なくはないほどです。
本来であれば、わがままは許さないという断固とした態度で臨みたいところですが、中にはあまりの空腹が原因で低血糖を起こしてしまう場合もあります。低血糖は、手遅れになると大事に至る恐ろしい病気です。この様な場合の気まぐれな小型犬の食欲対策には、「はちみつ」を活用してみましょう。
まず、ドッグフードに少量のはちみつをまぶします。はちみつ付きドライフードを1粒、手のひらに乗せ与えます。この時、お座りを教えたり、簡単な遊びを取り入れつつ食べさせると、テンションがあがり食欲も増大してゆきます。遊びの感覚で、お座りが出来たら「はちみつフード」を与えるという流れを繰り返す中で、徐々にはちみつのついていないドッグフードもランダムに混ぜ与えてゆきます。次第に、「フードを食べる事」への関心が生まれ、食欲が回復し安定していきます。
食欲の無い時というのは、とても心配でつい手を掛け過ぎてしまいがちです。ですが、食欲がない時だからこそ「シンプル」である事が大切なのです。もし、自分が食欲の無い時だったら、どのような物を食べたいだろうか?病気の時は?と考えてみるとよいでしょう。
原則として犬に与えてはいけないとされる食べ物以外の「食材」はすべて活用できるのですから、身近にある食材を上手に活用してみると、意外に簡単なトッピングで解決できるものです。