PERORIが考えるドッグフードとドッグライフ

成犬用のドッグフードは何歳からあげればいいの?

 

ペットショップなどから子犬を迎え入れた時、数か月もすると最初に購入した子犬用のドッグフードを食べきってしまい、新たに購入をするタイミングを迎えます。ペットショップでは、生後1年までは子犬用のドッグフードを…と言われ、動物病院では生後半年まで…と言われ、更に犬を介した友人からはまた別の事を…と一体いつが切り替えのタイミングなのかと困惑してしまうものです。

 

 

ドッグフードの切り替えのタイミング

実は、この切り替えのタイミングに関しては、それぞれの立場に応じた考え方が関係しています。まず、ペットショップやドッグフードメーカーにおいては、子犬用のドッグフードは成犬用に比べ、単価は高いものの販売総量が少ないアイテムです。一生のうちのほんの僅か数か月のみしか販売チャンスがないのですから、出来る限り長く愛用して欲しいと思うことも当然でしょう。

 

動物病院では、骨格の成長の具合や脂肪の付き方、筋肉の発達から考えて、生後半年でほぼ骨格の成長が止まる事から、今後は成犬用のドッグフードで十分栄養価が事足りると判断します。生後1カ月の子犬と生後10カ月の子犬では、同じ1年未満の月例であっても、運動量も必要とするカロリーも大きく異なるのですから当然です。

 

子犬専用ドッグフードは通常の成犬用ドッグフードの2倍近いカロリーを含んでいますが、この特殊な高栄養食は生後半年までで十分とも言えるでしょう。

 

 

子犬の成長には一様にアンバランスな時期がある

子犬達は、まず骨格が成長し、その後に筋肉、被毛の成長へと進みます。成長の段階で先に出来上がる手足や胴は細く、長くなり、頭が大きく何ともアンバランスに見える時期があります。その上、被毛が生えそろっていないので、あまりに貧相な外見に何か栄養上の問題があるのだろうか? 一生、このままなのだろうか? と、不安になり動物病院へ相談に来る飼い主さんも居るほどです。

 

でも、これは今後散歩をし、運動量が増え筋肉が発達する事で、その犬種本来の骨格に近づき、被毛は2年ほどを掛けて生えそろいます。この状態は、栄養バランスに問題があるわけでも、子犬用のドッグフードを与えていなかったからでもなく、皆が経験する成長の段階なのです。

 

つまり、子犬用ドッグフードを何カ月まで与え続けるべきなのか? 成犬用ドッグフードをいつから始めるべきなのか? という疑問には、決まりきった答えがないのです。それぞれの成長の度合い、運動量、生活環境によって異なるからです。

 

その上、成犬用ドッグフードの品質は様々で必ずしも子犬の成長に適している物ばかりとはいえません。もし、生後1年未満の子犬に成犬用ドッグフードを与える場合には、栄養バランスの整った、高品質なドッグフードを選ぶようにしてあげましょう。

 

もし子犬用ドッグフードを絶対的に与える必要があるとすれば、それは母乳による十分な栄養摂取が出来ていない事で成長が未熟である場合のみと言えるでしょう。母犬の育児放棄、早期離乳により、少量で高栄養な食事を必要とする場合は、子犬用ドッグフードを与えるかヤギミルクなどを足してあげることが必須と言えます。

 

 

生涯与え続けることの出来るドッグフードを

今後、ドッグフードを購入する際に子犬の成長を第一に考えドッグフードを選ぶのであれば、「生涯与え続けることの出来るドッグフード」を選んであげましょう。ドッグフードは、犬にとっての主食であり、私達人間にとっての「白米」です。私達人間が年齢と共に主食を切り替えない事と同様に、犬にとってもドッグフードを切り替える必要はないのです。

 

主食を年齢によって切り替えないことは、野生動物も同様です。ペットである犬猫だけが、年齢によって食事そのものを切り替えているだけなのです。

 

子犬が、母犬と共に暮らしていた場合、食事はどうしていると思いますか? 母犬の母乳で始まり、徐々に歯が生え始めると、今度は母犬の食事に興味を持ち、母犬と同じ物を食べ始めます。もちろん母犬用ですから、ふやかしていないままのドッグフードを何とかかみ砕きながら1粒ずつ食べるのです。

 

そうする事で、自分で食事をするという事を身に着けてゆきます。もちろん最初は少量ずつしか食べる事ができませんが、徐々に食べる量も増え、食欲も増大してゆき、完全に離乳をしてゆきます。

 

この様に考えても、あえて子犬用ドッグフードを与え、飼い主がタイミングを見計らって成犬用ドッグフードに切り替えずとも、それぞれ自分の年齢に見合った量を食べ、成長をしてゆくのです。本当に良質と言えるドッグフードというものは、犬本来の食性にあっていて生涯同じ物を食べ続け、人間の判断で切り替える事が必要のないドッグフードなのです。

 

 

 

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